(その4からのつづき)
朝だろうが、夜中だろうが目が覚めれば起き、眠くなればそのままベッドにもぐりこむ。
ただ生きているだけの生活が続いている。
今日は水曜日。
転んだのが先週の金曜日だったからもう5日もたっている。
億劫だからフロにも入る気がしない。
なるべく胸に負担をかけないような動作をしていてもハラは減る
スーパー・マーケットへの買出しと、トイレが一番やっかいだ
最近のスーパーは24時間営業で都合がいいいつでも食い物がある。
スーパーではあまり他の客のそばを避けるようにして買い物をした。
シャワーを浴びていないことが気になったからだ。
レジも逃げるように支払いを済ませた。
胸の痛みをこらえて車に乗り、買い物をした袋を持って帰るのはとてもつら
い。
一人モンの切なさがこみ上げてくる
部屋へもどってもレジ袋を玄関に置いたまま、ソファに倒れこんだ。
なにもしたくない。
しばらく目を閉じたまま何も考えずにいたが、顔を動かしたとき自分の体臭が鼻についた。
「よし!」
意を決して立ち上がり、バス・ローブとタオルをもって風呂場へ向かった。
(つづく)
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