ライト・アズ・ア・フェザースペインのシンクロ・チームが、金メダルを取れるかどうかで連日報道されていた。
日本人の藤木麻祐子さんがコーチを勤めていたこともあり、かなり密着した取材であった。
フリー・コンビネーションでは見事金メダルを獲得したが、番組の中でときおりバックに使われていたチック・コリアの
「
スペイン」
このアルバムの最後を飾る曲で、なつかしいアランフェスのイントロから始まる。
なじみやすいテーマはチックのフリージャズへのアンチテーゼだろうか。
最近、テレビでスペインのことが出るとなんとなく耳にする。
スペイン=チックの「スペイン」という図式が生まれたのかな?
スペインの風景とチックのめざす「
耳になじみやすい音楽」がよくマッチしていると思うのはおいさんだけか?
ジャズは大体20年サイクルで変遷しているといわれる。
20年代はディキシー、40年代はビ・バップ、60年代はフリー・ジャズ。
しかし70年代はフリー・ジャズに対するポスト・フリーの時代だった。
最大の作品はマイルスの「
ビッチェズ・ブリュー」
そしてマイルス学校の卒業生の一人がこのチック・コリア。
彼は「
リターン・トゥ・フォーエヴァー」を発表し絶大な評価を得る。
ボーカルにフローラ・プリムを起用し、チックの心地よいエレクトリック・ピアノは、その後のアルバム構成スタイルの
お手本の一つとなった、といっていいだろう
「
ライト・アズ・ア・フェザー」はその続編だ
リターン・トゥ・フォーエヴァーチックの以前の作品に比べ、よりコマーシャル的な面を批評する向きもあるが、常に耳に心地よい音楽の創造をめざすチックの姿勢が表れている。
チック自身フリー・ジャズを体験したことがこの美しいサウンドを作っているといえよう。
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